fc2ブログ

苦学楽学塾

インターネット学習塾

東工大数学20年前期[4]

東工大数学'20年前期[4]

nを正の奇数とする。曲線 ()x軸で囲まれた部分をとする。直線とおき、の周りに1回転させてできる回転体をとする。
(1) に対して、点Pとおく。また、Pからに下ろした垂線とx軸の交点をQとする。線分PQの周りに1回転させてできる図形の面積をxの式で表せ。
(2) (1)の結果を用いて、回転体の体積をnの式で表せ。

解答 斜回転体の問題です。誘導が付いているので、解いた経験があれば、特に問題はないでしょう。計算ミスに注意します。

(1) Pからに下ろした垂線の足をHとして、この垂線は、傾き1で点Pを通るので、直線上の点をとして、
 ・・・①
x軸との交点は、として、,つまり、Q
線分PQの周りに1回転させると、PQは、それぞれHを中心として、半径HP,半径HQの円周を描くので、両円周に挟まれた領域となります。
と①の交点
Hx座標は、両式を連立し、
 ・・・②
右図で、直線①の傾きは1なので、,よって、

求める面積は、の面積からの面積を引いて、
......[]

(2) (1)で面積を求めた図形の回転軸は直線であって、x軸ではないので、としても回転体の体積は求められません。回転体の体積を求めるためには、回転体の回転軸に垂直な断面の面積を、回転軸(本問では、直線)に沿って積分しなければなりません。に沿って原点からの距離はOHなので、求める体積は、となります。
このままでは、OHで積分できないので、OHxで表して置換積分します。
②より、
従って、
ここで(部分積分法を参照)

これより、 ......[]



TOPに戻る   苦学楽学塾   考察のぺージ

各問題の著作権は出題大学に属します。
©2005-2020
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメールをお送りください。
 雑誌「大学への数学」出版元
スポンサーサイト



  1. 2020/08/31(月) 21:02:55|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

東工大数学20年前期[3]

東工大数学'20年前期[3]

座標空間に5
OABCP
をとる。さらに、に対して2QRを考える。
(1) PQRを通る平面をHとする。平面Hと線分ACの交点Tの座標、および平面Hと線分BCの交点Sの座標を求めよ。
(2) QRSTが同一円周上あるための必要十分条件をabを用いて表し、それを満たす点の範囲を座標平面上に図示せよ。

解答 本問は、空間図形のまま考察しようとすると、複雑になります。空間図形の問題では、平面上の話で考察できないか、ということをまず考えます。(1)では、Tを求めるときはxz平面上で、Sを求めるときはyz平面上で考えます。(2)では、空間上の4点では難しいですが、平面H上で考えれば、四角形が円に内接する条件でしかありません。

(1) 平面Hxz平面との交線は直線PQです。直線ACxz平面上にあるので、交点Txz平面上にあります。つまり、xz平面()上で、直線ACと直線PQとの交点として、Tの座標は、
直線PQ ・・・① (直線の方程式を参照)
直線AC ・・・②
①+②×2より、 ∴  ②より、
T ......[] ()
平面Hyz平面との交線は直線PRです。直線BCyz平面上にあるので、交点Syz平面上にあります。つまり、yz平面()上で、直線BCと直線PRとの交点として、Sの座標は、
直線PR ・・・③
直線
BC ・・・④
③+④×2より、 ∴  ④より、
S ......[]  ()

(2) TSは、平面H上の点なので、QRSTはいずれも平面H上の点です。また、PQTは一直線上(zx平面と平面Hの交線上)PRSは一直線上(yz平面と平面Hの交線上)にあります。平面H上で考えると、四角形QRSTが円に内接する必要十分条件は、が互いに補角をなすこと、で、このとき、△PQRと△PSTにおいて、より,また共通より、
PQR PST (二角相等)
⇔ PQPS = PRPT ・・・⑤

⑤より、

よって、 ・・・⑥,または、 ()
⑥は、
のときのとき,漸近線は
QRSTが同一円周上あるための必要十分条件は、
,または、 () ......[]
図示すると、右図太線(白マルを除く)



TOPに戻る   苦学楽学塾   考察のぺージ

各問題の著作権は出題大学に属します。
©2005-2020
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメールをお送りください。
 雑誌「大学への数学」出版元
  1. 2020/08/30(日) 22:35:12|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

東工大数学20年前期[2]

東工大数学'20年前期[2]

複素数平面上の異なる3ABCを複素数αβγで表す。ここでABCは同一直線上にないと仮定する。
(1) ABCが正三角形となる必要十分条件は、
であることを示せ。
(2) ABCが正三角形のとき、△ABCの外接円上の点Pを任意にとる。このとき、
および
を外接円の半径Rを用いて表せ。ただし、2XYに対し、XYとは線分XYの長さを表す。

解答 13乗根ω()の性質、をフル活用します。

(1) 題意の条件の下に、
ABCが正三角形 Aの周りに点B回転する(複素数の回転を参照)と点C
ここで、なので、とおくと、
従って、
展開して整理すると、

よって、△ABCが正三角形となる必要十分条件(条件・命題を参照)は、

(2) ABCの外接円の中心が原点Oで、円上に反時計回りにABCの順に並んでいるとして、一般性を失いません。△ABCが正三角形のとき、より、として、
また、より、より、
Pを表す複素数をpとして、,これらを使って、
 ・・・①
 ・・・②
 ・・・③
①+②+③より、 ......[]
 ・・・④

 ・・・⑤

 ・・・⑥
④+⑤+⑥より、
......[]



TOPに戻る   苦学楽学塾   考察のぺージ

各問題の著作権は出題大学に属します。
©2005-2020
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメールをお送りください。
 雑誌「大学への数学」出版元
  1. 2020/08/28(金) 12:27:45|
  2. 未分類
  3. | コメント:0